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2016/04/04

メキシコの漁師

私は何かの本で読んだのだが、本を思い出せないのでググったらネット上にもたくさんあった(笑)

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メキシコの田舎町。海岸に小さなボートが停泊していた。
メキシコ人の漁師が小さな網に魚をとってきた。
その魚はなんとも生きがいい。それを見たアメリカ人旅行者は、

「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」 と尋ねた。

すると漁師は

「そんなに長い時間じゃないよ」
と答えた。旅行者が

「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ」
と言うと、
漁師は、自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だと言った。

「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの」
と旅行者が聞くと、漁師は、

「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、女房とシエスタして。 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」


すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。


「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、
きみにアドバイスしよう。
いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。
それであまった魚は売る。
お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。
その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。
やがて大漁船団ができるまでね。
そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。
自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。
その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキソコシティに引っ越し、
ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。
きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」

漁師は尋ねた。

「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」

「二〇年、いやおそらく二五年でそこまでいくね」

「それからどうなるの」

「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」
と旅行者はにんまりと笑い、

「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」

「それで?」

「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、
日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、
子どもと遊んだり、奥さんとシエスタして過ごして、
夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、
歌をうたって過ごすんだ。 どうだい。すばらしいだろう」
2016/03/20

谷底の神父

ある谷底に教会がありました。その教会の神父さんは、何十年もその地域のためにお祈りを捧げていました。
あるとき、何百年に一度という大洪水が起こりました。どんどん水があふれてきます。
村人が教会やって来て、「神父さん、早く逃げましょう。山のほうに行けば助かります」と言いました。
しかし、神父さんは「大丈夫です。私はずっと神様を信じていますから、絶対に奇跡が起こります」と言って谷底の教会に残り、お祈りを続けました。
ところが、洪水の水は一向に引く気配がありません。ついに水が教会の敷地内にまで入ってきました。
すると、ボートに乗った村人が教会にやってきて、「神父さん、危ないです。このボートに乗って逃げましょう」と助けに来てくれました。
それでも、「いや、大丈夫です。必ず神様が助けてくれますから心配しないでください」と神父さんは言って、屋根の上でお祈りを捧げています。
いよいよ、水が屋根にまで上がってきました。神父さんは屋根の先端から十字架の上まで昇って、お祈りを続けました。
今度は、村人がヘリコプターに乗って、神父さんを助けに来ました。縄ばしごを垂らして、神父さんに「神父さん、死んでしまうから、はしごにつかまってください!本当に助けたいんです!」と懇願します。
しかし、神父さんは「大丈夫です。いまはこういう状況ですが、必ず神様が助けてくれます」と言って、村人の助けを断ります。
結局、神父さんは死んでしまいました。
何十年もお祈りを捧げていたので、天国に行けることになったのですが、天国の入り口で神様に質問をします。
「私はずっと神様のためにお祈りをしてきたのに、どうして奇跡は起きなかったのですか?」
すると、神様は答えました。
「三回も助けをやったぞ」と。

「投資家が「お金」よりも大切にしていること」藤野英人(星海社新書)